STAP細胞(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency,刺激惹起性多能性獲得細胞)の研究に役立つ,万能細胞(多能性幹細胞)研究用製品をご紹介します。
MEMO
STAP細胞(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency)とは
これまで,一度分化した細胞が細胞外刺激で万能細胞(多能性幹細胞)へ初期化することはないとされていました。マウスのリンパ球を弱酸性バッファー(HBSS(pH5.7))に浸して刺激を加えた後,白血病阻止因子(LIF)を含む培地で2~3日培養することで万能細胞(多能性幹細胞)へ初期化されるとの知見が発表されました。また細胞の初期化は,毒素処理,物理刺激などの様々な細胞外ストレスによっても誘導されると報告されています。STAP細胞には,万能細胞(多能性幹細胞)に特異的なOct4,Sox2,SSEA1,Nanogという遺伝子マーカーが発現することが報告されています。
またSTAP細胞は,リンパ球のみならず脳,皮膚,骨格筋,脂肪組織,骨髄,肺,肝臓,心筋などの各種組織から万能細胞(多能性幹細胞)を作成できることが報告されています。 STAP細胞は,iPS細胞(人工多能性幹細胞)のような遺伝子導入を用いる方法とは異なる,細胞の初期化方法として新たなアプローチに注目が集まっています。
■参考文献
- Obokata H, et al. Nature. 2014. 505(641–647).
- Obokata H, et al. Nature. 2014. 505(676–680).