電気泳動後のアガロースゲルから可視光条件下でDNA断片を切り出せる便利なキットです。迅速に操作を行える方法(>500 ng)(Protocol I)と,DNAをより高感度(> 50 ng)に検出できる方法(Protocol II)の2種類のプロトコルが用意されています。紫外線損傷のないDNA断片により,高いクローニング効率が得られます。
※取り扱いや廃棄は,細胞染色用色素の処理方法に準じた方法で行って下さい。
特長
- エチジウムブロミドや紫外線を用いないため,損傷の少ないDNA断片を切り出すことができ,プラスミドベクターへのクローニング時に高い形質転換効率が得られます。
- UVトランスイルミネーター,暗室は不要です。
- キットに含まれる6×Orange loading dyeにより,試料のゲルへのアプライがしやすく,また,色調が異なるためDNAバンドと容易に識別できます(Protocol Iの場合)。
- 電気泳動中にもDNAバンドを確認できます(Protocol Iの場合)。
- 市販されているキットを使用して,切り出したゲルからDNAを精製できます。

本キットとUV照射による切り出し後の形質転換効率
それぞれの条件で回収したDNA断片をプラスミドベクターにクローニングし,E. coliの形質転換効率を比較した。図の縦軸は形質転換体の個数を示す。UV照射をしない本キットの方が高い効率であることがわかる。
キット内容
- Gel indicator solution(1 ml×3)
- 6×Orange loading dye(1 ml:2μl/lane)
- 3-Colors indicator(1 ml:10μl/lane)
操作法概略
ProtocolI:迅速法(検出感度:> 500 ng)
- アガロースゲル作製時に0.1%濃度になるようにGel indicator solutionを添加し,ゲルを着色する。
- 分離するDNA試料を6×Orange loading dyeと混合し,1.のゲルにアプライする。
- 3-Colors indicatorを同じゲルの末端のレーンにアプライする。
- 電気泳動し,試料を分離する。分離されたバンドは可視光条件下で青紫色で判別でき,容易に切り出すことができる。

ProtocolIによるアガロースゲル電気泳動像
ProtocolII:高感度法(検出感度:> 50 ng)
- 通常の方法で,アガロースゲルを作製する。
- 分離するDNA試料を6×Orange loading dyeと混合し,1.のゲルにアプライする。
- 電気泳動後のゲルを0.1% Gel indicator solutionで,2時間以上振とうしながら染色する。
- DNAが青紫色に染色され,判別できるようになったら切り出す。

ProtocolIIによるアガロースゲル染色像
価格
[在庫 : 2013年05月04日 19時50分 現在]
メーカー | 商品コード | 商品名 | 包装 | 価格 | 在庫 | リスト |
---|---|---|---|---|---|---|
BDLバイオダイナミクス BioDynamics Laboratory Inc.(株式会社バイオダイナミクス研究所) | DM510 | Gel Indicator Kit | 1set | \12,000 | 2個以上 | 追加 |
[在庫 : 2013年05月04日 19時50分 現在]
メーカー | 商品コード | 商品名 | 包装 | 価格 | 在庫 | リスト | |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
BDLバイオダイナミクス BioDynamics Laboratory Inc.(株式会社バイオダイナミクス研究所) | DM510 | Gel Indicator Kit | 1set | \12,000 | 2個以上 | 追加 | |||||||||||||||
説明文 | Protocol Iで使用した場合,ゲル溶液3 L分(ミニゲル約200枚)。 | ||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||
掲載カタログ | ニュース 2013年4月1日号 p.24 | ||||||||||||||||||||
製品記事 | |||||||||||||||||||||
関連記事 |